難しい事例での報連相を看護師はどのように行うべきか

看護師の業務ではなぜスタッフ間の報連相が重要なのか?それを知るためには報連相がうまく機能していないとどんな問題が生じるのか、報連相を行ううえでどんな難しさがあるのかを知っておくことが重要でしょう。

具体的な事例としては「患者さんの様態をスタッフ内で共有できない」点が挙げられます。ある患者さんが本来なら入浴する日になっていたのが、ちょっと熱があって体調も良くない。そのため入浴を避けたほうが良いかどうかを慎重に決める必要が出てきた。しかしその患者さんの体調に関する報連相がスタッフ間でうまくできていなかったために入浴の準備が進められてしまい、いざ入浴の時になって担当者が患者さんの状態を見て「これはやめたほうがいい」と判断するケース。これによって入浴の準備に費やした時間がすべて無駄になってしまいます。

報連相の難しさを伝える事例としてはまだ経験が少ない看護師が患者さんの扱いについてわからないことが生じたときについ忙しくしている先輩に報告・相談してしまったために怒られてしまった、というケースが挙げられます。この場合、先輩も耳を傾けるべきだったのかもしれませんが、なかなか忙しい環境で余裕をもてないことも多く、こうした事態が起こりがちです。怒られてしまった結果その看護師は以後なかなか報連相ができなくなってしまう、という悪循環に陥ってしまうことさえもあります。

こうした問題を避けるためにも報連相はしっかり行う、しかも適切なタイミング、やり方で行うことが重要になってくるわけです。